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あずまがわ小児科クリニックブログ

チック症の病態メカニズム解明(第29回トゥレット研究会会誌より)

2024年1月28日        

神戸大学の橘先生はモデルマウスを作成し病態解明に挑んでいます。チック様症状が発現している間、マウス脳では運動関連のみならず情動関連領域も活性化し線条体に入力が入り、視床下核、淡蒼球、黒質網様体を経て視床髄板内核に及び、帯状皮質、扁桃体、島皮質、梨状皮質へ投射されているという。要するに皮質-大脳基底核-皮質回路がチック症発現に関連していて、それらが運動、情動というチック症を引き起こすという。大脳基底核の視床髄板内核は脳深部刺激術のターゲットであるので理にかなっている。

九州大学の菊池良和先生は小児吃音のエビデンスと実際の対応と題して第53回小児神経学セミナーで講演されました。その中で吃音は生まれもった体質によるタイミング障害であるが、介入の目標は不登校予防であり、合理的配慮を得られるようにすることが望ましいということでした。内的タイミング(大脳基底核)と不安感、緊張感(扁桃体)のバランスのよいところで、うまくしゃべることができるという。こちらは被殻を主とする大脳基底核-視床皮質運動回路が吃音の発症に関連しているということですが、始めの一言が出ないというのは、パーキンソン病と似ているのですが、有効な治療は吃音がドーパミン低下である一方で、パーキンソン病はドーパミン増加という相反するものでものでありました。話は変わりますが、チック症の治療はドーパミン受容体の過活動を抑制することですので治療に共通性があるかもしれません。

産経新聞(1/7)よりお茶の水女子大学名誉教授 藤原正彦先生が派閥裏金の病理と題して、この国民にして、この政治あり、と耳に痛いお話を寄稿されていました。明治の文明開化以来、西洋からの新しい思潮にすぐに飛びつく悪弊がうまれ、GHQの作った新憲法をやすやすと受け入れ、日本人の中に金銭至上主義が生まれ、正直や誠実は隅に追いやられ、やさしさ、思いやり、卑怯を憎む心、他者への深い共感といった情緒が忘れられたという。これを読んで、すべてに共感できるかどうか定かではないが、事実でもあると思う。調子こがずに地道にいくのがよいみたいです。

今年は元日、その翌日とよくないことが重なりました。気を引き締めて、本年もよろしくお願いいたします。

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