高齢者の予防接種に帯状疱疹ワクチンが加わりました
2020年7月23日高齢者の予防接種には23価肺炎球菌ワクチン、インフルエンザワクチン、水痘ワクチンがありましたが、最近、帯状疱疹ワクチンが上市されました。
水痘・帯状疱疹ウイルスが初感染で発症すると水痘、いわゆる水ぼうそうにかかります。最近の赤ちゃんは1歳になると水痘ワクチンをうつようになってきていますので、発症される患者さんも減ってきていますが、ちょっと前までは皆さんよく罹っていました。このウイルスは、水痘が治癒しても脊髄後根などの神経節に潜伏し、加齢や免疫力の低下に伴って再活性化して帯状疱疹を発症させます。神経痛を合併しますので、帯状疱疹が治癒したのちも長期に疼痛が持続しますし、三叉神経に再発すると失明の危険性もあるやっかいな病気です。今までは水痘ワクチンが50歳以上の帯状疱疹予防に使用されていましたが、新しい選択肢ができたことになります。帯状疱疹ワクチンのメリットは予防効果が高いということですが、そのために入っているアジュバントという添加物の影響で接種部位が高率に腫れるということと、値段が少々張るということです。しかし、帯状疱疹の大変さを考えると高くはないという意見もあります。海外では補助金も出ているようなので、日本でもいずれそうなればいいですね。
コロナがまた増えてきましたね、自粛疲れもありますが、うつされないよう、うつらないよう気を付けましょう。